ピストバイク専門店「マスターピスト」 中瀬さん

大阪メトロ御堂筋線 中津駅2番出口から徒歩5分。ピストバイク専門店「MASTER PISTA」の中瀬オーナーに、お話を伺いました。
 
 私は小さいころから体育会系で、将来はマラソンの選手になろうと思っていました。日本選抜に選ばれたりもして、有望だったと思います(笑)だけど、学生時代のケガもあり、自ら現役を引退、その後は新たな可能性を探り、1選手から教える立場になり、色々と模索しましたが、満足のいく手ごたえを感じることが出来ない日々。思い切って、マラソンの世界から離れました。
 そんなこんなで悶々としていたある日、たまたま雑誌の募集で見つけた「スタイリスト」の募集。「スタイリスト?何をする仕事なんだろう?」と妙に興味をそそられました。履歴書を無理やり整え、アパレルメーカーに就職。未経験から飛び込んだ新しい世界。このころはとても行動的でした。夜間のスタイリスト学校にも行ったし、憧れのスタイリストさんに弟子入りを志願しに行ったし。気が付けば、スタイリストという世界にのめり込んでいきました。
 時はバブル全盛期。多くのご縁を頂き、繋がり、色々なお仕事をさせて頂きました。

 

ピストバイクとの出会いは?

ピストバイクとの出会いは、当時の仕事仲間が乗っているのを見て「何?あの自転車。」「めちゃくちゃカッコいいな」と衝撃を受け、興味を持ったのがきっかけでした。
その友達が、使わない自転車の部品をくれるのです。それを組み立てたりしていると、1台のピストが完成したりしてね。どんどんピストバイクの虜になっていきました。
とにかくハマりましたね。

ピストバイクって何ですか?
 ピストバイクとは、競輪のトラックレースなどで使われる競技用のバイクです。ギアとペダルが一体化していて、普通の自転車の概念から、かけ離れた代物。普段、私たちが乗る自転車とは全く違う乗り物なんです。
 固定ギアなので、ペダルを逆に回ると後ろに進みますよ。自転車部品の最小限のモノで作られた無駄が一切ない自転車。余計な装飾がありませんから、その美しいシルエットにオーナー個人の個性やセンスが宿ります。
 部品選びは形だけではなく、マテリアルや強度、最新かビンテージか、など、無限の組み合わせを楽しみながら組み立てることができます。ピスト乗りには、ピストバイクを自分のライフスタイルの一部に組み込み、自らのセンスを磨いてほしいと思います。
なぜ中津にお店を?
 中津との出会いは、Googlemapだよ。
 
たまたま見た中津高架下は、まさにピストのバイクコースの理想でした。こんな都会のコースを走れたら最高だなと思った。
 僕は、中津に来るまでは兵庫、東京にいたんだけど、東京は坂が多い。その点、関西はヨーロッパみたいな感じ。京都から大阪、そして兵庫から大阪、ぐるっと簡単に回れて、その中間地点が大阪中津。ここ、最高だね。中津はサイクリストにとって関西のプラットフォームになれる場所だと思う。なぜなら、まず淀川に近いということ。川の堤防はサイクリングコースになりやすい。これから始まる淀川堤防の車道の拡張工事や梅田の都市開発にも興味津々。
 ここ中津を、自転車の町にして自転車愛好家を世界中から呼びたい。きっと面白いことになると思うので、しっかり仕掛けていきたいねー。

中津のこれからは?を聞いてみました

 もっとピストバイクを皆さんに伝えたいと思っています。
ピストバイクは、ただの交通手段じゃなくて、体への負担が少なく健康を維持するのに一番いい。ジョギングなんかより、足腰への負担が軽いんです。
百聞は一見に如かず、ピストバイクの奥深さを、ぜひ体感して頂きたいと思います。見た目と違ってかなりローテクで人間の感覚にすごく近いから、やったら絶対にハマるよ(笑)
 また、2008年NYブルックリンで始まった、現在人気急上昇中の自転車レース「レッドフッククルテリウム」を、この大阪で出来たらいいな、と思ってます。かなりビッグな企画になるけどね。
 この大阪に、世界中からレーサーが集まる日も遠くないと。そして、この中津からその大会に出る選手を育てたいな。
 
<編集後記>
 今回は、中瀬さんにピストバイクの魅力とピストバイクを通じての中津への想いを聞かせて頂きました。今、「想い」が着実に具体化しています。中瀬さんとお話していると、部活の先輩と話しているようで、営業終了後の深夜の取材にも関わらず、とても清々しい時間が流れていました。これからも、応援させてください。(取材・記事 小川)